妄想北斗の拳

妄天の拳です。北斗の拳のイフストーリーを南斗聖拳シンを中心に妄想してます。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

80.

急ぐでもなくシンは中央帝都に向かっていた。 急ぐ理由もない。 途中の大きな街で食糧と水を買う際、その時にある噂を耳にした。 西の中枢郡都、、、、市都(シティ)よりも強固ではないかと噂されたその郡都(エリア)が陥ちたというのだ。その郡司令は闇世…

79.

「一つ尋ねる」 ガルダは既にその燃える闘気を解いている。シンも戦闘を解除した。 ガルダは全力ではく、そしてシン自身も同様で互いに様子見の軽い手合わせであった。故にまだこの南斗神鳥拳の全貌は輪郭しか捉えていない。シンにはボルツ戦のダメージがあ…

78.

ピゥ!!ガルダの爪が空を裂く!「南斗神鳥拳!扇裂掌!!」 ガルダの手はまさに猛禽類を思わせる。指の節々が太くゴツゴツしており、爪に至っては人の物とは思えないほどに厚く、先端も研ぎ澄まされ真っ黒に染められている。シンにはそれが不思議だった。南…

77.ガル②

ズン、ズン、ズン、、、2mはあろう巨体の男が急ぎ足で進む先はファルコの家だった。「あ!」と驚く扉の前の従者を大きく分厚い手で制し「どいてくれ」と無礼極まる態度で断りなく家の中に押し入った。 「ファルコ!」室内には大きなベッドの上で読書中のファ…

76.ガル①

「あ、あれは?」「炎?」「いや!燃えているんだ!人が燃えているんだ!」「まさか! だったらあんな平然と歩けるわけがない!」 遠く、大規模な土砂災害があったと思われる土に埋もれた荒野を、炎に包まれた男が悠然と歩いて来る。ボルツの敗北により離散…

75.

やはり。ボルツの戦意は死んでいない。その一撃に全てを載せている。それでいい。その状態でもこちらの命を断ち切ろうとしている。 ここで敢えて危険な賭けに出よう。 シンの落下地点でボルツは迎撃の構えにある。前に出した指のない左拳は防御に徹したもの…

74.

ボルツの氣に圧されてシンの上体が浮き上がった。その隙を逃さず多数の闘気の槍を突き刺さんとするボルツ。 、、、、、 指の一本一本から蒼い光の槍が発せられているのを極限状態に入ったシンは視た。一撃の拳を押し出せば同時に指の五本の槍が刺して来る。…

73.見切り

シンは「南斗聖拳を見せる」と言った。ボルツの氣弾を捌いてみせていたが、それが南斗聖拳の真価のわけもない。そのシン本人は特に呼吸を変えるなどの大きな違いを見せてはいない。 対するボルツにしても中距離では氣弾を連発したところで当てることは出来な…

72.ある賞金稼ぎの会話

うん? そりゃあ俺がナンバーワンだろ。チュッこの拳骨はどんな野郎でもイチコロだ。 ブゾリ?ああ、、奴は実験施設の出らしいな。天然物であんな巨大な人間いるわけねえしな。直接はやり合う気はねえよ。俺たちは賞金稼ぎ。やっぱ稼ぎで競わないとな。 ん?…

71.

肩にかかった銀髪をパッと後ろに払い、シンは再び構えを取る。 「諦めも悪いのか?南斗聖拳は。もっとも他の雑魚どもは諦めるも何も、その間もなく倒れただけだった」とシンを笑いながら、ボルツはコダマが身を隠している建物の一角に視線を移し青い氣弾を放…