妄想北斗の拳

妄天の拳です。北斗の拳のイフストーリーを南斗聖拳シンを中心に妄想してます。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

146.

シンは聚聖殿のほぼ中央に位置する、南斗を祀る古の祭壇の前にいた。闇の中、その燃え盛る炎の前で護摩を焚いているのは南斗宗家宗主バルバである。 その煙はもうもうと上がり、煌めく星の夜空へと吸い込まれて行く。シンは、北斗七星があるかも知れぬ天を見…

145.

一人のシュメが人質の救助が完了したことを告げた。 「うむ。だがまだだ。供物にされようとしている子供たちがいるかも知れん。慎重に進むぞ!」 モウコは自らも気を引き締めた。白の街から大きな門を抜ければ、さらに奥に続いた道があるが、、、狭い。この…

レイ.33

南斗聖拳の本質は暗殺拳。闇に紛れた時、その真価を発揮する。 松明の下にいる柄の悪いモヒ二人の背後を、俺は駆け抜ける。 「ん?」「どうした?」「いや、、風、だな」「ビル風が強いからな」 わざわざ見張りを死体にして騒ぎを起こすことはない。俺は誰に…

レイ.32

「すまん、、、、わたしがバカだった」 そう深く詫びたのはシュウだった。不幸中の幸いと言おうか、ケンシロウはサウザーに敗れたが、その命までは奪われていないという。どうやらあのピラミッドの地盤に据えるとか、要は人柱として犠牲に捧げる魂胆とのこと…

レイ.31

義の星、、、 俺の歩みが、まさしくその宿命の星に導かれているとは、、自分では言い難い。「義」とは生半可な覚悟で体現できるものではない。振り返ってみれば、「あちらの世界」での最後のユダ戦での俺は、「義」というものに近付いていたのかも、、知れな…