妄想北斗の拳

妄天の拳です。北斗の拳のイフストーリーを南斗聖拳シンを中心に妄想してます。

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

177.

その日、師父は慌しかった。北斗神拳伝承者リュウケンを招いていたからだった。 リュウケンに対しては、技においても人格においても、ほとんど敬うほどの思いを、師父は抱いていた。 いわゆる親北斗派であって、その中でも最も先端にいるような男である。 本…

176.

ケンシロウがスゥッと近付いていた! 「なに!!」 いつ!? シンの心の隙間に撃ち出す横蹴りの連打! 「あたたあ!」 ガードを固めて蹴りを受ける! 流せない間合いで蹴り込まれた力がシンの腕を一瞬の痺れを与えた。 言うまでもなく、その蹴りの威力は筋力…

175.

ケンシロウは動かない。待ちに徹しているというわけではなかった。 互いに待ちに入れば、先に動くのはシン。そうに決まっていた。 ケンシロウは北斗神拳真の伝承者らしく、偏りのない真円なる拳であるのに対して、シンは攻に寄っている。 少なくとも現在のシ…

174.

互いがそれぞれの天帰掌を解除する。 シンは突き主体のため、指を伸ばし、右前半身の構えで、右手の指の高さは目線やや下。左手はそれよりまた低く防御と迎撃を兼ねる。 ケンシロウは左前半身の構えで、シンとは左右逆である。しかし、拳は握っており、前に…