妄想北斗の拳

妄天の拳です。北斗の拳のイフストーリーを南斗聖拳シンを中心に妄想してます。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

レイ.30

「ありがたい」 そう言ったのはセイランだ。左手の指を二本失って尚、ありがたいと言えるその理由を知りたいところだ。 「やはり強者と拳を交えるということには大きな意味がある」と、セイランは口元に笑みを浮かべ俺を見る。もう既に、調気により奴の手と…

140.

「ケーーーーーーーン!!!」 口にかまされた轡(くつわ)を噛み切ったその若者の叫びは、遠く見守るシンの耳に届くだけでなく、その冷えた魂をも揺り動かした。 自分とは無関係な若者とはいえ、磔にされて非道な拷問を受け続けているその哀れで酷い姿を見…

レイ.29

息つく暇もない。そんなセイランの烈しい攻めを、俺はギリギリの間合いで躱し続けた。 奴の動きは直線的で、その速さを無視すれば単純で読みやすい。だが、速さを無視できるわけは、、当然ない。 ひとつひとつの移動ごとに十字斬を放つ攻撃主体の南斗鵷鶵拳…

139.

どれほどの時を聚聖殿での修練に費やしたか、、、 闇夜の山中、シンは仔細に至るまで自身の修練を振り返る。特に三面拳と共に技を磨いた日々を。 、、、、南斗聖拳に刻み込まれた無念さは事実であろう。故にシンは、ケンシロウに対してではなく、南斗聖拳の…