妄想北斗の拳

妄天の拳です。北斗の拳のイフストーリーを南斗聖拳シンを中心に妄想してます。

2019-11-25から1日間の記事一覧

18.

「花さん、リマ。自らの命も顧みず、勇気を示した者たちよ」 敵に囲まれているにも関わらず、静かで穏やかで、優しい顔だった。「そして自分たちよりも強いこの野蛮な男どもに立ち向かった戦士たちと、この恐怖に耐え続けた者たち」と村人たちを振り返る。「…

17.

「大丈夫よ。きっと神様が助けてくれるわ」 泣く子をあやすように優しく語りかける母親。少しも助かるとは思っていない。奴らに苦しめられ辱しめられるよりいっそのこと、、、。手には短刀が握られている。 「いやあ楽しいなあ!略奪と殺戮こそ正義の味方に…

16.

「んだあ!てめえは〜!!」 本能的にシンの威圧にたじろいだ賊たちだったが、彼らの狂気がすぐにそれを上回った。狂気の笑みのまま斧を振り上げ突進してくる賊に鋭い一突きを入れる!相手が走ってきた勢いで槍は突き刺さったが、予想以上の重さだった。この…

15.

川か。川の中を。村の中を流れる川の中を通って奴らは入り込んで来たのだ。もちろん鉄格子で侵入を防ぐための処置はしてあったが、それが外されている。致し方あるまい。人間の危機感というものは時が経てばどうしても薄れてしまう。杜撰な危機管理と言わざ…

14.

リマとコミュニケーションを取るのは難しい。何を話そうにも共通の話などあろうはずはない。それよりも、彼女は言葉を失くしていたのだ。 両親との辛い別れが、特に父親との凄惨極まる別れがその幼い心に深い傷を刻んだのだ。だが、今ではただ近くにいるだけ…